2015年1月26日月曜日

【UFC】2015年のMMA(総合格闘技)団体の勢力図


UFCは2014年から月額サービスFight Passを始めたことで大会数が急増。ほぼ毎週のように大会が開催され、世界のローカル団体の有力選手の囲い込みをしたことで、2012年末に475名程度だった選手数も現在では570名程度とここ2年で約100名増えている。第2の団体のBellatorが125名程度なので選手数だけで比較してもUFCの方が4倍以上大きいことがわかる。選手のレベルの高さでみてもUFCは他の追随を許さず、1強となっている。

業界1位 UFC
業界2位 Bellator
業界3位 WSOF

1位 UFC

UFC、Ultimate Fighting Championship(アルティメット・ファイティング・チャンピオンシップ)は1993年11月にアメリカで発足したMMA業界最大の老舗MMA団体。

初期のUFCはブラジリアン柔術家、空手家、ボクサー、キックボクサー、力士、プロレスラーを寄せ集めた異種格闘技トーナメントとしてスタート。最強の格闘技を決める大会として、当時のルールは噛み付き、金的、目潰し以外なんでもあり、体重無差別、1ラウンド5分時間無制限の完全決着制というもので、格好はもちろんオープンフィンガーグローブはないので素手やボクシンググローブ、道着やシューズも着用可能だった。第1回大会はUFCを発足させたブラジル人柔術家ホリオン・グレイシーの弟のホイス・グレイシーが優勝している。

90年代半ば、上院議員ジョン・マイケインに暴力性だとして非難され、次第にルールが整備。

2001年、ズッファに買収される。TUF(The Ultimate Fighter)が始まると人気が爆発。

2007年にはPRIDE(プライド)を買収。2010年にUFCがもっていなかった軽量級最大の団体WECを吸収。2011年にStrikeforce(ストライクフォース)を買収して全階級で世界最大のMMA団体となった。

http://jp.ufc.com/

2位 Bellator

Bellator MMA(ベラトール・MMA)は2008年に誕生したアメリカの新興団体。ビヨン・レブニーによって設立され、8人制または4人制のトーナメントの優勝者に賞金10万ドルとタイトル挑戦権が与えられる2ヶ月半の短期決戦トーナメントが特徴だった。ESPNスポーツやFoxスポーツ、MTV2など各ケーブルテレビで放送されたが、2011年にMTVやパラマウント映画をもつ大手メディアグループのバイアコムに買収されると、以降スパイクTVで放送されている。

2012年、UFCへの移籍を希望した元ライト級王者エディ・アルバレスと、マッチング権をもつベラトールが契約内容でもめて訴訟問題に発展。和解の結果、アルバレスはべラトールに残ることとなったが、王者マイケル・チャンドラーとの再戦を制して再びライト級王者となった後、ベラトールがリリースに応じた。ベラトールは契約期間が長いためUFCを目指すファイターは敬遠する傾向にある。

2013年11月、ウェルター級王者ベン・アスクレンがUFCとの契約を希望したため契約更新交渉が失敗。同月、ライト級王者マイケル・チャンドラーがエディ・アルバレスとの再戦に敗れ王座陥落。アルバレスのUFC移籍で空位となったライト級王座をかけてウィル・ブルックスと対決するもまさかの判定負け。王者の移籍、陥落で生え抜きのスター選手を失ったベラトールは次第に方向性を変えていく。

2014年、ティト・オーティズなどのビッグネームや元UFCファイターとの契約を進めたバイアコムとの方向性の違いで、ビヨン・レブニーが離脱。新代表に元ストライクフォース代表のスコット・コーカーが就任すると、ステファン・ボナー、メルヴィン・マヌーフ、ポール・デイリー、所英男などと契約。2015年からはトーナメント制を廃止し、月1回ペースでの大会開催となった。トーナメント形式はタイトル戦のリマッチや王者の負傷欠場で優勝者がなかなかタイトルに挑戦できないなど弊害がでていた。

http://www.bellator.com/

3位 WSOF

World Series of Fighting(ワールド・シリーズ・オブ・ファイティング)は2012年に誕生したラスベガスに拠点を置く新興団体。K-1で活躍したレイセフォーが社長を務めている。NBCスポーツによって全米に中継されており、年間10大会程度を開催。UFC、Bellatorに次いで第3の団体となっている。

世界のローカル団体と提携または買収することでローカル版WSOFを設立して、その地域王者となった選手がWSOF本戦への参戦を勝ち取るという世界展開の構想をもっている。これまでに、ニカラグアの団体と提携してWSOF中央アメリカ、カナダのAFCを買収してWSOFカナダを開催。2014年3月に日本のパンクラスとも提携してWSOFジャパンを設立、レイ・セフォー社長は同年8月に日本大会を開催することを明言していたが、いまだ実現していない。メキシコ、ブラジル、中国、イギリスでも同様にローカル版WSOFは進んでおらず、ほとんどアメリカ国内のみでの活動となっている。

設立当初はアンドレイ・アルロフスキー、アンソニー・ジョンソンなど重量級の元UFCファイターが所属していたが、現在ではミドル~バンタム級でメインカードが組まれている。ホジマール・トキーニョ、ジェイク・シールズ、ジョン・フィッチ、岡見勇信といった元UFCファイターやライト級王者のジャスティン・ゲイジ、バンタム級王者のマーロン・モラエスなどが活躍している。

http://www.wsof.com/

アジア最大 One FC

2011年にシンガポールで発足した団体。2012年に日本の団体Dreamの消滅によりライト級王者青木真也とバンタム級王者ビビアーノ・フェルナンデスが参戦したことでアジアでの地位が上げた。日本からも多くの選手が参戦しており、2014年にはBellatorウェルター級王者だったベン・アスクレン、元UFCファイターのブランドン・ヴェラが参戦している。

http://www.onefc.com/

その他の海外主要マイナー団体


  • CWFC (ケージ・ウォリアーズ・ファイティング・チャンピオンシップ, イギリス, 2001-)
     ヨーロッパ最大の団体。拠点はロンドンだがヨーロッパ各地で興行している。マイケル・ビスピン、コナー・マクレガー、デニス・シバー、ダン・ハーディーなどが所属していた。
  • M-1 (エムワン, ロシア, 1997-)
     ロシア最大の団体。ハビブ・ヌルマゴメドフ、ルスタン・ハビロフ、ラシド・マゴメドフなどが所属していた。
  • Jungle Fight (ジャングル・ファイト, ブラジル, 2003-)
     ブラジル最大の団体。エリック・シウバ、ジョン・リネカーなどが所属していた。
  • KSW (ポーランド, 2004-)
     ポーランドの団体。UFCで活動するジャン・ブランコウィッツが所属していた。メルヴィン・マヌーフやケンドール・グローブを破ったミドル級のマメッド・ハリドフが所属している。
  • RFA (レザレクション・ファイティング・アライアンス, 米国, 2011-)
     アメリカ中部ネブラスカの団体。セルジオ・ペティス、ブランドン・タッチ、ペドロ・ムニョス、ランス・パルマーなどが所属していた。
  • Legacy FC (レガシーFC, 米国, 2009-)
     アメリカ南部テキサスの団体。ジャレッド・ロショルト、デレク・ルイス、カルロス・ディエゴ・フェレイラなどが所属していた。レオナルド・ガルシアやティム・ミーンズがUFCリリース後に所属していたことでも知られている。
  • Titan FC (タイタンFC, 米国, 2006-)
     アメリカ南東部フロリダの団体。近年はマイク・リッチ、ヴィニシウス・マガリャエス、デスモンド・グリーンなどUFCやBellatorをリリースされた選手をメインカードにして大会を運営している。
  • Shoot Brazil (シュート・ブラジル, ブラジル, 2002-)
     ブラジル第2の団体。日本の団体修斗のブラジル版として2002年に発足。
  • BAMMA (ブリティッシュ・アソシエーション・オブ・ミックスト・マーシャル・ アーツ, 英国, 2009-)
     イギリス最大の団体。同国のCage Rageが親会社のEliteXCの倒産により消滅したことで2009年に発足。トム・ワトソン、コリン・フレッチャーなどが所属していた。
  • Ring of Combat (リング・オブ・コンバット, 米国, 2002-)
     アメリカ東部ニュージャージー州で活動する団体。ワイドマン、コスタ・フィリッポウ、ユライア・ホール、アル・イアキンタが所属していた。
  • PXC (パシフィック・エクストリーム・コンバット, 米国, 2003-)
     グアムの団体。ダスティン・キムラ、ジョンタックなどグアム・ハワイ系の選手以外にも、イム・ヒョンギュ、田中路教などアジア系の選手が所属していた。
  • MFC (マキシマム・ファイティング・チャンピオンシップ, カナダ, 2001-)
     カナダ最大の団体。エマニュエル・ニュートン、ライアン・ジーモ、サム・アルビーなどが所属していた。
  • King of the Cage (キング・オブ・ザ・ケージ, 米国, 1998-)
     1998年から続くアメリカ、南カリフォルニアの老舗団体。ディエゴ・サンチェス、ジョー・スティーブンソン、ティム・ミーンズ、ボビー・グリーン、ローリー・マクドナルド、ユライア・フェイバーなどが所属していた。
  • Road FC (ロードFC, 韓国, 2010-)
     韓国最大の団体。カン・ギョンホ、ナム・ウィチョルが所属していた。日本からもミノワマン(美濃輪育久)や元UFCファイターの福田力、田村一聖など多くの選手が参戦している。

消滅した団体

  • Pride(プライド, 日本, 1997-2007)
     2007年にUFCが買収。UFCがアメリカで暴力的だとして地上波放送できなかった時代に日本の地上派放送で高視聴率を獲得し、豊富な資金力でヒョードル、ノゲイラ、ミルコなど重量級スター選手が所属。全盛期には東京ドームで5万人を動員するくらい日本では格闘技が人気となっといて当時はUFCと勢力を2分していた。
  • Strikeforce(ストライクフォース, 米国, 2006-2011)
     PRIDEが消滅後の2000年代後半を代表する団体。UFCに買収されるまでは世界第2位のプロモーターだった。2008年に消滅したEliteXCの契約保有権を買収。全米3大ネットワークCBSとその傘下ショウタイムで放送されていた。
  • WEC(ワールド・エクストリーム・ケージファイティング, 米国, 2001-2010)2010年までUFCが設置していなかったフェザー級以下の軽量級で世界最大の団体だった。2006年にUFCが買収、2010年に完全吸収した。
  • Affliction(アフリクション, 米国, 2008-2009)
     2大会しか開催されなかった団体だが、ヒョードル、アルロフ、ジョシュ・バーネット、ビクトー、ホジェリオなど重量級スター選手が所属していた。
  • EliteXC(エリート・エクストリーム・コンバット, 米国, 2007-2008)
     8大会しか開催されなかった団体だが、2008年にCBSで放送され、アメリカ総合格闘技史上初めて地上波放送を実現した。
  • IFL(インターナショナル・ファイト・リーグ, 米国, 2006-2008)
     2008年にUFCが買収。ロイ・ネルソン、ベン・ロズウェルなどが所属していた。
  • WFA(ワールド・ファイティング・アライアンス, 米国, 2006)
     2006年に1度だけ開催された団体。FCがリョート・マチダ、ランペイジの契約を獲得するために買収。2001年から2002年にも3回大会を開催している。
  • Cage Rage(ケイジ・レイジ・チャンピオンシップ, イギリス, 2002-2008)
     2008年にEliteXCが買収。マイケル・ビスピン、メルヴィン・マヌーフが所属していた。

プライド消滅後の日本の格闘技団体

PRIDEが地中波放送の打ち切りで運営が困難になり2007年に消滅。その少し前の2005年に発足したCage Force(ケージ・フォース, 2005-2010)はUFCと同じ金網が採用され、吉田善行や水垣偉弥が所属していたが、2010年に消滅。同じく2005年に発足したHERO'S(ヒーローズ, 2005-2007)はK-1の総合格闘技版として注目を集め、山本KID徳郁や秋山成勲が所属していた。TBSで地上波放送されていたが、団体は2007年に消滅した。HERO'Sの後継団体として2008年に発足したDREAM(ドリーム, 2008-2011)はゲガール・ムサシ、ホナウド・ジャカレイ、エディ・アルバレス、ビビアーノ・フェルナンデスなど海外の有力選手が所属していたが、当初からファイトマネーの未払いが問題となり2011年に経営難で消滅した。2008年に発足したSRC (戦極)は元PRIDEの選手が多く所属していたが、2010年に消滅した。

Cage Force、HERO'S、DREAM、SRCは短命に終わり、現在ではパンクラス、Deep、修斗が日本の主な格闘技団体として活動している。
  • Pancrase(パンクラス, 1993-)
  • Deep(ディープ, 2001-)
  • 修斗(しゅうと, 1989-)

その他、総合格闘技とプロレスを組み合わせた興行で石井慧も所属するIGF(イノキ・ゲノム・フェデレーション, 2007-)、小谷直之や清水俊一が所属していたZST(ゼスト, 2002-)、国本起一が所属していた名古屋の団体HEAT(ヒート, 2005-)などが日本の総合格闘技界を盛り上げている。



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